どうも、サラリーマンこあらです。
今日はFXトレードでは切っても切り離せない「スプレッド」のお話。
スプレッドって、いったい何?
何に影響してくるの?
そういう素朴な疑問について、まとめてみました。
スプレッドとは何か
まず最初に、スプレッドとは何か?という点について。
インターネットで検索して、よく見かけるのは「買値と売値の差で、コストになるもの」という説明。
上記の図では、考えやすいようにスプレッドの値をかなり巨大化して、3円としています。
まぁ、「買値と売値の差」というのは、何となくわかるような気がしますが、なぜスプレッドがコストになるのか?
スプレッドがコストになる仕組み
では、スプレッドがコストになる仕組みを、分かりやすく説明してみようと思います。
買値でエントリーする場合
例えば、買値でエントリーする場合ですが。
買値でエントリーする場合は、通貨の値段は買値「103円」が適用されます。そして「買」のポジションを持った場合、最終的にはそのポジションを「売る」必要が出てきます。そのため、仮に「買」のポジションを持った直後にポジションを決済する場合の値段は、売値「100円」が適用されます。
つまり、スプレッド分(103円-100円=3円分)がマイナスされた値段で決済する必要があることから、スプレッド3円分がコストになるということです。
エントリー後に上昇した場合
では、もう少し、その後の状況を追ってみましょう。
買いでエントリーした後、仮に順調に上昇して、売値で「200円」まで上昇し、200円の値段でポジションを売って決済したとします。
その場合、売値だけで考えれば「100円」⇒「200円」まで上昇しているため、100円の利益が発生しているように感じます。
しかし、エントリーしたのは買値「103円」であり、「103円」⇒「200円」まで上昇したとしても、200円-103円=97円分の利益にとどまり、残り3円分は利益を得られない(つまりコストとして利益から除かれてしまう)ことになります。
これが、スプレッドが「コストだ」と言われる仕組みです。
スプレッドは小さい方が良い理由
次に、「スプレッドは小さいほうが良い」という理由について考えてみましょう。
スプレッドがコストだというのは理解できたと思いますが、実際のところ、スプレッドって、どのくらいの金額のコストが発生するのか。そして、小さいほうが良いというのはなぜなのか。
ここまでは、スプレッドの考え方をイメージしやすくするために、あえて大きなスプレッド(3円)という数値を使っていました。
ただ、スプレッドの影響を把握するためには、現実的なスプレッドを用いて話をする必要があります。なので、ここからは、現実的なスプレッドを用いて説明していきます。
スプレッドが0.3銭(0.003円)の場合
まず、スプレッドの大きさについてですが、私が利用しているGMOクリック証券のスプレッド(0.3銭)を用いて考えてみましょう。
スプレッドが0.3銭(0.003円)の場合、取引数量を10,000通貨(1枚)とすると、上記の図のように、1回のトレードあたり30円のコストが発生することになります。
スプレッドが1.0銭(0.01円)の場合
これが仮にスプレッド1.0銭(0.01円)だった場合、取引数量を10,000通貨(1枚)とすると、同様の計算から1回あたりのコストは100円になります。
つまり、スプレッドが大きければ大きいほど、コストが大きくなることになります。
このようなことから、スプレッドは小さい方が良いわけです。
スプレッドが大きく影響する場合を知っておく
上記では、10,000通貨(1枚)で1回取引する場合のコストを紹介しました。そしてスプレッドが0.3銭と1.0銭の場合で、そのコストの差は「70円」と紹介しました。
それを見て、正直なところ「たったそれだけか♪」と感じた人もいると思います。
しかし、これはあくまで、10,000通貨(1枚)で1回、取引する場合です。
以下では、この10,000通貨(1枚)で1回あたり70円のコストであるスプレッドが、大きく影響する場合と、その注意すべき点について解説します。
注意ポイント
- 取引回数が多い場合
- 取引数量が多い場合
以上の2つの場合は、スプレッドというコストが大きく影響してくるため、注意が必要です。
取引回数が多い場合のスプレッド
まずは取引回数が多い場合の影響を知るために、1日のトレード回数が「1回」の場合と「10回」の場合で、比較してみましょう。
先ほども説明しましたが、スプレッドが0.3銭(0.003円)の場合で取引数量を10,000通貨(1枚)とすると、1回のトレードあたり30円でしたよね。
仮に年間200日トレードを行ったとするとコストは・・・
- 1回/日×30円×200日=6,000円
- 10回/日×30円×200日=60,000円
となります。
このように、回数が多いと、スプレッドによるコストも馬鹿にできなくなります。
さらに、これがスプレッド1.0銭(0.01円)の場合だと、同様の計算より
- 1回/日×100円×200日=20,000円
- 10回/日×100円×200日=200,000円
となり、1日のトレード回数が多い10回/日の場合だと、スプレッドの差により1年間で140,000円もコストに差が生まれます。
つまり。
取引回数が多いトレード手法を採用する場合、例えば「スキャルピング」の場合などは、スプレッドが小さい証券会社を利用することで、コストを抑えて利益を残すことができるため、スプレッドの大きさは非常に重要となってきます。
取引数量が大きい場合
もうひとつの注意ポイントである、取引数量が大きい場合についてですが、これも、考え方は取引回数が多い場合と同じ。
取引数量が「10,000通貨(1枚)」と「1,000,000通貨(100枚)」を比較してみましょう。
スプレッドが0.3銭(0.003円)の場合で、1日1回、年間200日トレードしたとすると、10,000通貨の場合は1回/日あたり30円のコスト、1,000,000通貨の場合はその100倍の3,000円のコストとなるので、
- 30円×1回/日×200日=6,000円
- 3,000円×1回/日×200日=600,000円
という具合に、取引数量が大きくなればなるほど、スプレッドによるコストは増大していきます。
さらに、これがスプレッド1.0銭(0.01円)の場合だと、
- 100円×1回/日×200日=20,000円
- 10,000円×1回/日×200日=2,000,000円
となり、スプレッドの差により、1年間で1,400,000円の差が生じています。
つまり。
高いレバレッジにより取引数量を大きくするようなトレードスタイルの場合には、スプレッドの大きさが非常に重要なポイントとなってきます。
手法を勉強するより、まずはコスト削減
いかがですか?ちょっと衝撃的な数字だったのではないでしょうか。1年間で140万円の差が生じるというのは、シャレになりませんよね。
このスプレッドによる損失を回収するだけでも、どれだけ勝率や利益を上げなければいけないか・・・。一苦労です(汗)
下手にトレード手法をあれこれ勉強して、コツコツ利益をアップさせるのであれば、まずは取引コストであるスプレッドについて調べ、スプレッドの小さい証券会社を選ぶべきです。
スプレッドが小さい証券会社
では、ここから、スプレッドが小さい証券会社を紹介しておきます。
私の場合はドル円を中心にトレードを行っていますので、ドル円で特にスプレッドが小さくてお勧めな以下の3社を紹介しておきます。
スプレッドが小さい会社
※()内はドル円の場合のスプレッド
まず、上記3社を選定した理由について。
「SBI FXトレード」は、スプレッドの小ささが業界最狭の「0.27銭」ということで選定。(ただし、このスプレッドが適用されるのは、10,000通貨の取引までで、それ上の取引数量になる場合は「0.3銭」以上になるため注意が必要)
次に、「DMM FX」と「GMOクリック証券」。
スプレッド0.3銭というのは上記の証券会社以外にもあるため、単純にスプレッドの小ささだけで選ぶのは難しいです。そのため、それ以外の部分に注目しています。
「DMM FX」は、FX口座数が国内No.1を獲得しており、多くの人から支持され、信頼度が高いという点を評価。「GMOクリック証券」も同じく、FX取引高が7年連続で世界No.1を獲得しており、信頼度が高いという点を評価。
ちなみに、ちょっと補足ですが、FXトレードの取引を行う証券会社を選ぶとき、様々な視点があると思いますが、私は単純に、コストの小ささと、信頼度の高さで選んでいます。
細かな点に目を向けて、色々と調べるのは良いと思いますが、何を選んでいいのか、どんどん分からなくなってしまうんですよね(笑)
特徴的なトレード手法を実施したい場合、例えばアイネット証券のループイフダンなどの場合は、特定の証券会社に口座を開設する必要があります。でも、そうでない場合は、基本的に、信頼度の高い証券会社や業界でトップを獲得している証券会社を選べば間違いないかなと考えています。
まとめ
最後に、この記事のポイントをまとめておきます。
- スプレッドとは、取引のコスト
- スプレッドは絶対に小さい方が良い
- まずはトレード手法の試行錯誤より、スプレッドが小さい証券会社を選ぶこと
もし、「スキャルピング」など取引回数が多いトレード手法の場合や、高レバレッジで取引数量を多くし、ハイリスクハイリターンを狙うトレード手法の場合、スプレッドの大きさが収益に大きな影響を与えます。
その点をしっかりと頭に入れて、FXトレードに取り組みましょう!